“おきな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オキナ
語句割合
95.7%
老人1.4%
老翁0.7%
0.7%
老夫0.7%
長老0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのかたわらに馬立てたる白髪のおきな角扣紐つのボタンどめにせし緑の猟人服かりゅうどふくに、うすきかちいろの帽をいただけるのみなれど、何となくよしありげに見ゆ。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「げに親子の情二人が間におこらば源叔父が行末いくすえ楽しかるべし。紀州とても人の子なり、源叔父の帰り遅しとかどに待つようなりなば涙流すものは源叔父のみかは」つまなる老人おきな取繕とりつくろいげにいうも真意なきにあらず。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
かの青年わかものは孫屋の縁先に腰かけて静かにこれらをながめそのわきに一人の老翁おきな腕こまねきて煙管きせるをくわえ折り折りかたみに何事をか語りあいては微笑ほほえ
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
すなわちこの老翁おきな青年わかものが親しく物言う者の一人なり。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
師が許にて二三おほがさかりて帰るに、二四飛鳥あすか二五神秀倉かんほぐら見やらるるほとりより、雨もややしきりなれば、其所そこなる海郎あまが屋に立ちよる。あるじのおきなはひ出でて、こは二六大人うし弟子おとごの君にてます。
ここに須佐の男の命、その河上に人ありとおもほして、ぎ上り往でまししかば、老夫おきな老女おみなと二人ありて、童女をとめを中に置きて泣く。ここに「汝たちは誰そ」と問ひたまひき。
諸王、諸臣、及び天下の百姓、ことごと長老おきなは愛児を失ふがごとく、塩酢之昧あぢはひ口に在れどもめず、少幼者わかきめる父母かぞうしなふが如くて、いさつる声、行路みちに満てり、すなは耕夫たがやすものすきを止め、舂女つきめきおとせず。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)