“うぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ウヌ
語句割合
74.1%
12.9%
4.7%
4.7%
自分2.4%
自家1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かせ。この天城四郎を善人だといった奴は、天下にうぬをもって嚆矢こうしとする。第一、俺にとって大なる侮辱だ。おれは悪人だ、大盗だ
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「本当にものの分らねえ鈍痴漢とんちきじゃねえか。うぬの気の利かねえことあ考えねえで、女を怨むッて法があるものか」
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
狐池如来衛門とは俺の事じゃ! うぬら山賊の身でありながら、この界隈に立ち廻わり、旅のお侍を苦しめるとは大胆不敵の悪党め! 俺の目にかかった上からは、このまま棄てちゃおかれねえ。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
うぬぼれ過ぎた為めに飛んだ失敗を演じる例は、世に間々ままあることですけれど、これはまた自ぼれのなさ過ぎた為の悲劇です。何という本意ないことでしょう。
日記帳 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
このお波め! 手前この間あたいの小袖の、左片袖だけぎ取って、自分うぬの小袖へくっつけたくせに! 知らねえと思うと大あて違い、手前の小袖は縞物だのに、妾の小袖は飛白かすりなんだからね。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それを昇は、あだかも自家うぬ一個ひとりの課長のように、課長々々とひけらかして、頼みもせぬに「一の力を仮してやろう、橋渡しをしてやろう」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)