“うちは”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
團扇45.3%
団扇43.4%
内端9.4%
打映1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
團扇うちはばかりは新しいものにかぎる。この節の東京の團扇は粗製に流れて來たかして、一夏の間の使用にすら耐へないのがある。
短夜の頃 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
大海浜だいかいはま宿院浜しゆくゐんはま熊野浜くまのはまなどと組々の名の書いた団扇うちはを持つて、後鉢巻うしろはちまきをした地車だんじり曳きの子供等が、幾十人となく裸足はだしで道を通ります。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
内端うちは女心をんなごゝろくにもかれずこほつてしまつたのきしづくは、日光につくわう宿やどしたまゝにちひさな氷柱つらゝとなつて、あたゝかな言葉ことばさへかけられたらいまにもこぼれちさうに、かけひなか凝視みつめてゐる。
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
やはりその若葉に打映うちはえて何処か生々しいところがあるように感ずるのであるが、その木が皆冬木立になっていると、仁王も同時に枯れ朽ちたような心持がするのである。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)