“いんぎょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
印形93.8%
允恭6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それからね、どうしたものやらその書付が藤三郎さんところの材木売渡しの受取証文で、ちゃんと印形いんぎょうまでわっている」
吾輩は今朝の雑煮ぞうに事件をちょっと思い出す。主人が書斎から印形いんぎょうを持って出て来た時は、東風子の胃の中にカステラが落ちついた時であった。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
第十九代の天皇允恭いんぎょうの時代には、玉田宿禰たまだのすくねが反抗して殺された。また天皇が死ぬと、その子の穴穂あなほ皇子は、皇太子であった兄弟の木梨軽きなしのかる皇子を襲って、自殺せしめた。
それによると、衣通媛の兄媛なる允恭いんぎょうの妃の、水盤の冷さをえて、夫王をうごかして天位にかしめたという伝えも、水の女としての意義を示しているとするのだ。名案であると思う。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)