“いろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
遺漏80.0%
慰労6.7%
易老3.3%
石廊3.3%
色失3.3%
遺老3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
減らし色々の点で節約したけれども彼女の慰安いあんには何一つ遺漏いろうのないようにしたゆえに盲目になってからの彼の労苦は以前に倍加した。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「よし、それでいい。きみたち、ごくろうだったね。あとはわたしがうまくやるから、きみたちは夜が明けたら、警察のおじさんに、おくってもらって、天野君もつれて、東京に帰りたまえ。きみたちの慰労いろう会は、あとでゆっくりやるよ。」
虎の牙 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
やっと国境の大尾根を探り当てて、下り切ると易老いろう岳までは登り一方である。信州に踰える間道は此山の南を通じている。
大井川奥山の話 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
伊豆の石廊いろうでも土佐の立串でも、その他全然無名なる中国の海岸でも、まだあの上に青々たる千年の佳松を載せて、今なお一首のへぼ歌をも拝領していないものがいくらもある。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
御年やうやく二十二、青絲せいしみぐし紅玉こうぎよくはだへ平門へいもん第一の美男びなんとて、かざす櫻も色失いろうせて、何れを花、何れを人と分たざりけり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
松陰の友人にして維新の遺老いろうたる楫取かとり男爵、かつ吾人ごじんに語りて曰く
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)