“いの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
49.4%
41.9%
猪之1.6%
伊之1.2%
1.2%
0.8%
猪野0.8%
0.8%
亥之0.4%
威能0.4%
維那0.4%
伊怒0.4%
伊能0.4%
居退0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僧正そうじょうむらさきころもをきました。人形の前にこうをたき、ろうそくの火をともしました。そしてじゅずをつまぐりながら、いのりをはじめました。
活人形 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「丞相、それならば何故、はらいをなさらないのですか。古くからそういう時には、星を祭り天をいのる禳の法があるではございませんか」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼はいつものように、新出去定の供をして外診に廻ってい、その時刻には神田佐久間町の、藤吉という大工の家で、猪之いのという男の診察をしていた。
「こんなものを身につけて置くと、氣味が惡う御座います。それに、伊之いのさんも、侍は嫌だと申します」
馬「いのきやすよきて居るから……さア貴方あんたしっかりと、荷鞍にぐらへそうつかまると馬ア窮屈だから動きやすよ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と云いながら打附うちつけると、若草は病に疲れて居りますから其の儘コロ/\と敷松葉の上に転がったが、また松ヶ枝につかまって漸く起き上り、石を持ってまたうちつけて伊之助をいの
風早の西ノに赴く。豊田、猪野いの等に迎へられ猪野宅招宴。
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
身の上のことをく者は、香をこうろいて再拝した。巫は傍から空間を見つめて代っていのった。その祝るくちびるが閉じたり開いたりしているが何をいっているか解らなかった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
ふくろなどが口廣くちひろことへど亥之いの昨今さくこん月給げつきうありついたも必竟ひつきやう原田はらださんの口入くちいれではなからうか
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うしろの土手どて自然生しぜんばへおとゝ亥之いのをつて、びんにさしたるすゝきまね手振てぶりもあはれなるなり。
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
十二月十五日には二人目ににんめの妻同藩留守居役百石比良野文蔵ひらのぶんぞうむすめ威能いのが二十四歳できたり嫁した。抽斎はこの年二十五歳であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
然るに貞固は姉威能いのの跡に直る五百だからというので、五百を姉と呼ぶことにした。貞固の通称は祖父と同じ助太郎である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
役僧の維那いのが、お剃刀かみそりを持って立つ。侍者じしゃ耳盥みみだらいを捧げ、都寺つうすくしをとって、魯達の髪の毛を九すじいてつかね分ける。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正面には長老、首座しゅそ、以下順に東西二列となって、紫金紅金しきんこうきん袈裟けさ光りもまばゆく立ち流れて見えたのは、維那いの侍者じしゃ監寺かんす都寺つうす知客しか、書記らの役僧たちか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれその大年の神神活須毘かむいくすびの神の女伊怒いの比賣に娶ひて生みませる子、大國御魂おほくにみたまの神。次にからの神。次に曾富理そほりの神。次に白日しらひの神。次にひじりの神五神。
主人善兵衞の非難は、女房のお伊能いのの方に向いて行くのです。
多津吉は思わず居退いのいた。うっかりそこへ触った手を、膝へ正したほどである。