“いったん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一旦82.5%
一端10.6%
一反4.4%
一箪1.9%
一担0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いや、一旦いったんはもうくいを打つたんですが、近所が去年焼けたもんですから、又なんだかごたいて……。一体どうなるんでせうかねえ。
赤い杭 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
この遺憾を補う一端いったんとして、最近読んだ書籍ほんの中から、西洋にもあり得た実例の一例として、その要領だけを引き抜いてみることにしよう。
不吉の音と学士会院の鐘 (新字新仮名) / 岩村透(著)
八重と高子は月給を貰うとそれを出し合って新しい銘仙めいせん一反いったん買い、八重は自分のじみな着物を一枚添えて小包にした。
(新字新仮名) / 壺井栄(著)
といって、権門にびる徒輩の滔々とうとうとして横行する澆季ぎょうきを歎じているが、一箪いったん一瓢いっぴょうの飲に満ち足りる沢庵にとって、公界は或いは苦界と見えたかも知れない。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其長姉Y女も、私共の外遊前二年足らず私共の為に働いてくれたのでした。S女に相談すると、翌日の夕、彼女の長兄のI君が一担いったんの食糧を運んでくれました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)