“いこじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
依怙地62.5%
意固地25.0%
依估地5.0%
依固地2.5%
依恬地2.5%
意故地2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
早瀬がああいう依怙地いこじもんですで。半分馬鹿にしていて、孤児院の義捐ぎえんなんざ賛成せんです。今日は会へも出んと云うそうで。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
温情のないあまり打ち解けない表情でそらされ、唇はやや厚くてきっと結ばれており、その様子が意固地いこじでほとんど頑固がんことも言えるほどだった。
さあ、そいつはまだ聞きませんでしたが、ときどき打ってもたたいても自分の本当の気持は吐かないという依估地いこじなところを見せることがありますよ。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
が、意外にも——あるいは私達がそばで見ていたせいもあるかも知れないが——仲々素直にあやまらないのだ。彼は依固地いこじに黙ったまま突立っているばかりだった。
虎狩 (新字新仮名) / 中島敦(著)
彼が依恬地いこじに病気のことを隠していたのも、一つはこういう感情にさまたげられたからであった。尤も一方では、二十三歳の彼には、それを打開けるのが此上このうえもなく気恥しかったからでもあるけれど。
夢遊病者の死 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
やかましく云えば意故地いこじになって家へも帰んねえようにするれが気象でござりまして、あんな我儘な気象、あんたも知っての通り誠に心配しんぺえして、まア縁が切れても男の未練で
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)