“あまね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アマネ
語句割合
39.1%
35.8%
9.9%
4.6%
4.6%
1.3%
1.3%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
若し我邦の假名遣が廣く人民間に行はれて居なかつたならば、それは教育があまねく行はれて居らぬ爲めであらうと思ふのであります。
仮名遣意見 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
法然上人が諸宗に通達しているということが、人口にあまねくなった上右の慶雅法橋が御室(鳥羽院第五の皇子覚性法親王かくしょうほうしんのう)の御前で
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しんあまねくし衆を和するも、つねここおいてし、わざわいを造りはいをおこすも、つねここに於てす、其あくに懲り、以て善にはしり、其儀をつつしむをたっとぶ、といえり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
逍遙はあまねく世間に向ひて談理を後にせしめむとせしにあらずといふ。こは談理を後にし、記實を先にすといふ自説を自比量なりとするなり。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
還俗は医者をめることなのです。つまり僧と同じ扱いなのでしょう。後に男爵西あまねとなったのはこの人でした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
こしもとをしてはうきひともたいまつごとくにしてあまねせしむ。令史れいしあわまどひて、かたはらにありおほいなるかめなか匐隱はひかくれぬ。須臾しばらくしてつまはやうまりてゆらりと手綱たづな掻繰かいくるに、はうきしたり、こしもとるべきものなし。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すなわち他事を以て溥洽をいましめて、しかして給事中きゅうじちゅう胡濙こえいに命じてあまねく建文帝を物色せしむ。これを久しくして得ず。溥洽してつながるゝこと十余年、ここに至りて帝道衍の言をもって命じて之をいださしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
家主、職は柱下に在りといえども、心は山中に住むが如し。官爵は運命に任す、天の工あまねし矣。寿夭じゅよう乾坤けんこんに付す、きゅういのることや久し焉。と内力少し気燄きえんを揚げて居るのも、ウソでは無いから憎まれぬ。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
微力其任に堪へずと雖も、当代の人目を聳動しようどうしたる雄篇鉅作くさくは問ふを待たず、あまねく江湖に散佚さんいつせる万顆ばんくわ零玉れいぎよく細珠さいしゆを集め、一も遺漏ゐろう無からんことを期せり。
「鏡花全集」目録開口 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ワガ友長子肇、カツテ茗黌めいこうニ寓シ、アマネク諸老先生ノ門ニ遊ブ。今また駒籠こまごめニ下シ、あまねク江湖知名ノ士ニ交ル。博ク近詩ヲ採リ佳什麗篇ヲ得レバすなわち蒐羅しゅうらシテ措カズ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いにしへより英明の主、威徳宇宙にあまねく、万国の帰嚮ききやうするに至る者は、其胸襟きやうきん闊達くわつたつ、物として相容あひいれざることなく、事として取らざることなく、其仁慈化育の心、天下と異なることなきなり。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
二十年を経て漸く大悟徹底し、爾後四十年間、衆生を化度した、釈尊も八十歳までの長い間在世されたればこそ、仏日あまねく広大に輝き渡るのであろう、孔子も五十にして天命を知り
死生 (新字新仮名) / 幸徳秋水(著)