“あまたたび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
数度14.3%
頻回14.3%
再三14.3%
夥度14.3%
幾数回14.3%
数多14.3%
数次14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時雌鼠は恐る恐る黄金丸の前へひ寄りて、慇懃いんぎんに前足をつかへ、数度あまたたびこうべを垂れて、再生の恩を謝すほどに、黄金丸は莞爾にっこと打ち
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
「こはきことを聞き得たり」ト、数度あまたたび喜び聞え、なほ四方山よもやまの物語に、時刻を移しけるほどに、日も山端やまのはかたぶきて、ねぐらに騒ぐ群烏むらがらすの、声かしましく聞えしかば。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
彼は帰り来らざるなるか、帰り得ざるなるか、帰らざるなるかなど、又思放おもひはなつ能はずして、貫一は寝苦ねぐるしき枕を頻回あまたたびへたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あけに染みたる白刃しらはをば貫一が手に持添へつつ、宮はその可懐なつかしこぶし頻回あまたたび頬擦ほほずりしたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
兄長このかみ今夜こよひ菊花のちかひわざわざ来る。一〇九酒殽しゆかうをもて迎ふるに、再三あまたたびいなみ給うて云ふ。しかじかのやうにてちかひそむくがゆゑに、みづかやいばに伏して陰魂なきたま百里を来るといひて見えずなりぬ。
力瘤ちからこぶを叩けば、得三は夥度あまたたびこうべを振り、「うんや、汝には対手が過ぎるわ。敏捷すばしこい事ア狐の様で、どうして喰える代物じゃねえ。しかしすきがあったら殺害やッつけッちまえ。」
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
佐分利は幾数回あまたたびうなづきて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
盲人めしい数多あまたたびかれの足下に叩頭ぬかづきたり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
車夫は数次あまたたびこしかがめて主人の後方うしろより進出すすみいでけるが
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)