“あばた”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アバタ
語句割合
痘痕52.4%
菊石32.1%
痘瘡4.8%
菊花石3.6%
疱瘡2.4%
痘面1.2%
痙斑1.2%
菊面1.2%
面疽1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伯母さんの痘痕あばたは見えぬかえと笑ふに、それでもお前は年寄りだもの、己らの言ふのは嫁さんの事さ、年寄りはどうでも宜いとあるに
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
が、良沢は、光沢のいい総髪の頭を軽く下げただけで、その白皙な、鼻の高い、薄菊石あばたのある大きい顔をにこりともさせなかった。
蘭学事始 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
一疋いっぴきの狗が中で吠えた。彼は急いで瓦のカケラを拾い上げ、もう一度前へ行って、今度は力任せにぶっ叩いて黒門の上に幾つも痘瘡あばたが出来た時、ようやく人の出て来る足音がした。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
親方の米櫃こめびつからだとみえる。——左次郎はそんなことを考えながら、銅鑼という通称をとった彼の菊花石あばたを眺めていた。
醤油仏 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さらに天文学の発達が、月を疱瘡あばた面の醜男ぶをとこにし、天女の住む月宮殿の連想を、荒涼たる没詩情のものに化したことなども、僕等の時代の詩人が、月への思慕エロスを失つたことの一理由であるかも知れない。
月の詩情 (新字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
顔に薄い白痙斑あばたが浮いているからである。若い方は、樺太と呼ばれる。樺太で土工を稼いでいたからだ。
泡盛物語 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
異相といっても藪覗ひんがらめ菊面あばたのというのではない。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「今晩は商用だよ」と云って、にやりと面疽あばたのある口元で笑って、帽子をなおしながら、「ありがとう」
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)