“あげく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
揚句67.9%
挙句21.9%
上句2.6%
擧句2.6%
結果2.0%
結局1.0%
結句0.7%
場句0.3%
掦句0.3%
掲句0.3%
結極0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして随分、異人からお金を取ったんだそうです。その揚句あげく、下駄でもはき捨てるように、切るの、出て行けのといったからでしょう
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ホースを漏れる水の為に、雨降り挙句あげくの様な泥道を、右往左往うおうさおうする消防夫達に混って、狂喜の一寸法師がチョコチョコと走り廻った。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
是非四日まで辛抱せんかと、さまこうさま思ひ煩ひし上句あげく、終に四日の方に勝たれ、力無く障子を立て、又元の座に直りぬ。
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
まる一晝夜、心當りを探し拔いた擧句あげく、思案に餘つて兩國から、フラフラと入水じゆすゐしようとしたので御座います
かんがへた結果あげく、まあ年長としうへだけに女房かみさん分別ふんべつして、「多分たぶん釜敷かましきことだらう、丁度ちやうどあたらしいのがあるからつておいでよ。」とつたんださうです。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
結局あげくの果は何人かの者に手をかけて、この地に隠れておる者でござるが、時が経つにつれて浅間しく、邪慾のために、祖先を辱かしめたるこの身が恨めしゅう、此のごろでは
轆轤首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
じぶんひそかに行った自恂じいの行為を、いっしょに宿にいた友人が、下宿の者や、附近の者にふれ歩いたと思いだして、それから皆の顔に嘲笑が見えだし、その友人と大喧嘩をした結句あげく素人しろうと下宿へ往ったが
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
けれど不幸にも一年の間に子をつくることが出来なかつた二人の仲は、次第に殺伐さつばつり、乱暴に為り、無遠慮になつて、そして、その場句あげくには、泣声、尖声とがりごゑを出しての大立廻。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
父親は足を棒のようにして息子の行方をさんざ探ねて廻った掦句あげく、ようやく探し当てることが出来たのであるが、ジャンは、芸を仕込まれた牝山羊や軽業をする犬にとり囲まれて
親ごころ (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
盡した掲句あげく、あんな商賣をして居りましたが、子供達がやかましくつて、義兄あにへ詫を入れることになつてから、早いもんで、——もう三年になりますよ、へエ
色々いろ/\折檻せつかんもしてたが無駄むだなので親父おやぢ持餘もてあまし、つひにお寺樣てらさま相談さうだんした結極あげくかういふ親子おやこ問答もんだふになつた。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)