柳生の里から江戸入りした高大之進こうだいのしんを隊長とする一団は、麻布本村町あざぶほんむらちょう林念寺前りんねんじまえの柳生の上屋敷に旅装をとくが早いか、ただちに大捜索だいそうさくを開始した。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その本が柿丘の書棚しょだなにあることをねて眼をつけておいたものだから、今日は行って借りてこようと思い、麻布本村町あざぶほんむらちょうにあるの柿丘邸に足を向けたのだった。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
麻布本村町あざぶほんむらちょう曹渓寺そうけいじに葬られた。弘庵は安政六年十月江戸ばらいの刑を受けてからその号を天山と改めていた。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いろんな声にとりまかれながら、色蒼ざめて千代田城を退出した田丸主水正、駕籠の揺れも重くやがてたちかえったのは、そのころ、麻布本村町あざぶほんむらちょう林念寺前りんねんじまえにあった柳生の上屋敷。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
柳生やぎゅうの里から応援に江戸入りした高大之進こうだいのしんを隊長とする一団、大垣おおがき郎右衛門ろうえもん寺門一馬てらかどかずま喜田川頼母きたがわたのも駒井甚こまいじんろう井上近江いのうえおうみ清水粂之介しみずくめのすけら二十三名の柳門りゅうもんり抜きの剣手は、麻布本村町あざぶほんむらちょう
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)