“鳳輦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうれん79.2%
みくるま8.3%
みこし4.2%
くるま4.2%
ほうはい4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勅使をさえかしこがりて匍匐はらばいおろがむ彼をして、一たび二重橋下に鳳輦ほうれんを拝するを得せしめざりしは返すがえすも遺憾いかんのことなり。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
降るか降らないかのような時雨しぐれが道を濡らしていたが、鳳輦みくるまが御所を出るころには、冬陽ふゆびし、虹の立ちそうな美しい鹿島立ちになった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
賢所かしこどころの神器を、玉体にお添えし、鳳輦みこしへと、おき立てはしたものの、それをかつぐ駕輿丁かよちょうの者はいず、ぜひなく、衛府の士が前後をにないまいらせる。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
北の中門の外に、お微行しのび鳳輦くるまが横づけになっているではないか。法皇は、ひそかにお出御でましになろうとしている。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
将軍より上奏する所の条約一条、朝廷においてご聴許ない時は、大老らは承久の故事を追い、鳳輦ほうはいを海島にうつし奉るか、さもなくば主上を伊勢に遷し両宮の祭主となし奉るべし——
『七面鳥』と『忘れ褌』 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)