だい)” の例文
おおいの布を払って披露された品々は、その一端をあげても——お小袖こそで之料二百余反、播州ばんしゅう杉原紙二百そく鞍置物くらおきものぴき明石あかしだい千籠、蛛蛸くもだこ三千連、御太刀幾振
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
赤まつだい、白鯛、ヒラカツオ、カメアジなど、多くの種類で、ときどきは、長さ二メートル、太さ人間の足ほどもある海蛇や、尾のなかほどに毒針のある、アカエイも、つり針にかかった。
無人島に生きる十六人 (新字新仮名) / 須川邦彦(著)
そうかと思う、しるしを見せて下すった、天道様の思召おぼしめしじゃ、まんざら、熱海を海になすって、八兵衛だい、理右衛門がれい、鉄蔵ふぐ、正助章魚だこなんぞに、こちとらを遊ばそうというわけでもあるまい。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて、近々ちかぢかのまに、そのすね者を秀吉の膝に上げて、三河だいのさかなに赤飯を食わして見しょうぞ。ははははは。七ツ頃から人質の苦労はなめても、あれはやはり大名ッ子よ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)