しゃけ)” の例文
ふぐと、しゃけでは、忙しい時は誰だって間違えらあな……なるべく物の名というものは、区別のつくように書かねえと、たいが現われねえのみならず、一字の違いで、この通り命にかかわることもあらあな
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ね、『鮭』——魚へんけいという字を書くんだよ、これはフグという字なんだよ。ところが藪の先生、それを『しゃけ』と読んでしまったんだ、魚扁に生、それはサケともいうし、シャケともいう字なんだ。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)