“馳足”の読み方と例文
読み方割合
かけあし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蒋奇は心得てすぐ疾風陣しっぷうじんを作った。一万の騎士走卒はすべて馳足かけあしでいそいだ。烏巣の空はなお炎々と赤いが、山間の道はまっ暗だった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
馳足かけあしで絶壁のはじまで来て、急に底の見えない谷をのぞき込んだ人のように。私は卑怯ひきょうでした。そうして多くの卑怯な人と同じ程度において煩悶はんもんしたのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あの瑠美子るみこを中心とした三人は、行った時のように、朗らかに笑い興じながら、馳足かけあしあがって来た。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)