首実検くびじっけん)” の例文
旧字:首實檢
ウォーナック氏はこの一幕に対して、かなりに長い劇評を試みていましたが、肝腎の首実検くびじっけんの件に就てはあまり多くいっていませんでした。
米国の松王劇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その図抜けた唄の主の首実検くびじっけんをしなければならないほどに聞き慣れた声でもありませんでしたから、これにも一種異様のおかしさをこらえて
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこで、ルパンを最も熟知せるエベール君をひそかに日本に派遣して、ル伯の首実検くびじっけんをさせた上、適宜の処置をとらしめることになったのです。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「名ある大将分たいしょうぶんらしい。捕虜ほりょを引き出して首実検くびじっけんさせて見よ」
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
大使の二名の秘書官(その一人は通訳を兼ねた邦人秘書官であった)が、波越警部と肩を並べて来客の首実検くびじっけんを勤めた。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)