願人がんにん)” の例文
さればらくだと思いて拾いたる願人がんにん坊主が、やがて、かつがれながら後棒のらくだの兄弟分と何やら話すを聞きとがめ、先棒の紙屑屋、振り返りて
随筆 寄席囃子 (新字新仮名) / 正岡容(著)
ずいぶん気障きざな好みで遊人や安芸人、これらは一時の流行で十四、五年頃まで、当時は小児でも真ん中から分けたもので、五分がり頭は願人がんにん坊主といわれるので、いやだいやだと頑張った。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)