“雑草”のいろいろな読み方と例文
旧字:雜草
読み方割合
ざっそう53.8%
あらくさ15.4%
くさ7.7%
ざつさう7.7%
あらぐさ3.8%
ざつそう3.8%
アラクサ3.8%
ザッソウ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
は、なだらかな斜面しゃめんって、した雑草ざっそうがしげり雑草ざっそうにまじって、むらさきいろはないていました。しゅんらんかもしれません。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
空は見てあたまがちなる子がひとり雑草あらくさの香の照りのしづかさ
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
奥様は暖い国に植えられて、やわらかな風に吹かれて咲くという花なので。この荒い土地に移されても根深くはびこ雑草くさでは有ません。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
たけよりたかい一めん雑草ざつさうなかに、三本みもと五本いつもとまた七本なゝもとあはむらさきつゆながるゝばかり、かつところに、くきたか見事みごと桔梗ききやうが、——まことに、桔梗色ききやういろいたのであつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
とどろと雲噴きあがりあざやかなり汐首岬のあを雑草あらぐさ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
断崖の左右にそびえて、点滴てんてきこえするところありき。雑草ざつそう高きこみちありき。松柏まつかしわのなかをところもありき。きき知らぬ鳥うたへり。褐色なるけものありて、をりをりくさむらおどり入りたり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
村山も 里も 雑草アラクサ高くして、秋さびまさる家にかへりぬ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
予等ハ此地点ニ通リカカルヤ、一大驚異イチダイキョウイヲ発見セリ。突然予等ノ行手ユクテニ銃ヲシテ立チ防ガリタル一団アリ。彼等ハ異様イヨウ風体フウテイヲナシ身ノタケ程ノ雑草ザッソウチュウヒソミ居リシモノナリ。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)