附子ぶし)” の例文
「これは驚いた、これほどの猛毒は、日本はもとより唐天竺からてんぢくにも聞いたことがない。附子ぶしちんと言つたところで、これに比べると知れたものだ」
東洋では鍼術しんじゅつを行うが、これはほとんど無効らしい。純粋薬物療法として、枹木子ほうぼくし、天雄、烏頭、附子ぶし、狼毒、石灰を用いるが、これは一層ききめがない
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
巴豆はづといひ附子ぶしといふも皆是薬、障礙しやうげ悪神あくじん毘那耶迦びなやかも本地はすなはち毘盧沙那如来びるしやなによらい、此故に耆婆きばまなこを開けば尽大地の草木、保命ほうみやうの霊薬ならぬも無く、仏陀ぶつだ教を垂るれば遍虚空へんこくう鬼刹きせつ
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「これは驚いた、これほどの猛毒は、日本はもとより唐天竺からてんじくにも聞いたことがない。附子ぶしちんといったところで、これに比べると知れたものだ」
石見銀山の鼠取ねずみとりを酒で呑んで、一緒に死ぬ気でいましたがいざとなって石見銀山が手に入らなかったので、本郷三丁目の生薬屋きぐすりやで、附子ぶしを買って来て酒に入れ
「本郷三丁目の生薬屋じゃ、お関へ附子ぶしなんか売らないって言っていますよ」