金玉かねだま)” の例文
金持ちになれる真理となれない真理——転がりこんで来た金玉かねだまを、これは正当な所得ではございませんとかえして貧乏する。いまどきそんなことはないかもしれないが、私のうちがそれだった。
旧聞日本橋:17 牢屋の原 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
アンポンタンのうちの小さい女中は、裏の方にあるはばかりから出たとき、すぐそばをスーッと流れていったのでキャッと声をたてた。祖母は金玉かねだまだといった。金盥かなだらいなべでふせなければだめなのだといった。
旧聞日本橋:17 牢屋の原 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)