“野州”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やしゅう76.0%
やしう16.0%
やしゆう4.0%
ヤシウ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また世の笑いぐさだ。かつは野州やしゅう足利ノ庄から志を立ててここまで来ながら、きょうまでの苦心功業もすべて水のあわでしかあるまいが
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
野州やしうはすぐれた山水の美をあつめてゐるので聞えてゐる。水石の美しいので聞えてゐる。深い溪谷の多いので聞えてゐる。雲煙の多いので聞えてゐる。
日光 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
先に大口おほぐち言込有いひこみありし貸付の緩々だらだら急に取引迫りて、彼はちとの猶予も無く、自ら野州やしゆう塩原なる畑下はたおりと云へる温泉場おんせんじように出向き、其処そこ清琴楼せいきんろうと呼べる湯宿に就きて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
今私が事あげ致候時ハ、皆大和国ヤマト野州ヤシウやニて軍五、六度も致し候ものをあつめをき、夫をつかい候得バ、どふしても一度ハやりさへすれバ、志をうると存候。然共、中〻時がいたらず。