振向いてみると、それは郎中張均ろうちゅうちょうきんであった。張均は今、参内するところらしく、従者に輿こしをかつがせそれに乗っていたが、玄徳の姿を見かけたので
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)