費用ついえ)” の例文
古本をあさることはこの節彼が見つけた慰藉なぐさみの一つであった。これ程費用ついえが少くて快楽たのしみの多いものはなかろう、とは持論である。その日も例のように錦町にしきちょうから小川町の通りへ出た。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
酒に費用ついえのかかるのが嫌いなのだろうと、自分は推察していた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)