調子外ちょうしはず)” の例文
要するに敬太郎けいたろうはもう少し調子外ちょうしはずれの自由なものが欲しかったのである。けれども今日きょうの彼は少くとも想像の上において平生の彼とは違っていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「オイ星宮君、十一時がきた!」と、此の時横合いから口を入れた大蘆原軍医の声は、調子外ちょうしはずれに皺枯しわがれていた。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)