誣言ぶげん)” の例文
捕物小説をチャンバラと解し、時代思想への逆行と考えるのは、捕物小説を読まざるものの誣言ぶげんである。
最上の政体なりと誇称するも、彼等が祖先の聊も予期したる所に非ずして、沿革興亡、七八百年間の変遷の力に依り、自然に今日の体を為したりと云も誣言ぶげんにあらず、而して彼等誇称する所
誣言ぶげんか?」と、彼はその声の方をじろりと見た、「お家を復興するという名にかくれて——あからさまに云うて進ぜよう——あわよくば家禄の恢復かいふくも、と、ゆめみておるのじゃ、万にひとつも、 ...
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)