訥朴とつぼく)” の例文
叛逆の子となるにしては心はあまりに訥朴とつぼくであった。自らの名を刻むにしては、あまりに通常なものを作った。それも無銘がよいという彼らの智慧によったのではない。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
あの李朝の染附そめつけはなぜかくも私たちの心をくか。そこには質素な訥朴とつぼくな心があるからである。驚くべき模様の単純化があるからである。しばしば何が原画であったかさえ知りがたい。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)