わが身はこの荒磯でくちるとも、せめて筆跡だけでも都の中へ入れさせて下さいと、弟の仁和寺にんなじ上首覚性法親王かくしょうほっしんのうのもとへ、経にそえてつぎの和歌をおくったのである。