“蝸牛角上”の読み方と例文
読み方割合
かぎゅうかくじょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世の中は蝸牛角上かぎゅうかくじょうの争闘——私は東京にいるころには、つくづくそれがいやになったんですよ。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
蝸牛角上かぎゅうかくじょう何事をか争わん……石火光中の身を寄す……富にしたがい貧に随いしばらく歓楽す……口を開いて笑わざるは痴人ちじんのみ……老人は、何時かそんな詩を低吟ていぎんしていた。
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)
文学界の人はことに何事も感情任せで蝸牛角上かぎゅうかくじょうあらそいをしているから文筆を以て天下に貢献するような仕事は出来ず、実業界は道義全く地を払って更に信用の重んずべき事を知らん。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)