“蝉丸”の読み方と例文
読み方割合
せみまる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四宮河原しのみやがわらを過ぎれば、蝉丸せみまるの歌に想いをはせ、勢多せた唐橋からはし野路のじさとを過ぎれば、既に志賀、琵琶湖にも、再び春が訪れていた。
一昨年差上げ候蝉丸せみまるの拙作韻脚の処書損じ仕り候まゝ差上げ申候。あとにて気付き疎漏のいたりに候。後便したため直し差上げ可く候。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
日ごろは琵琶びわの祖神蝉丸せみまる像のふくが見える板かべのとこには、それがはずされて、稚拙ちせつな地蔵菩薩像のふくがかけられ、下には一位牌いはいがおかれていた。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)