蜚蠊あぶらむし)” の例文
島木の文学の所謂健全性がその髄に飼っていてそこから蟻と蜚蠊あぶらむしのような関係で液汁を吸いとっている時代の虫を、阿部の文学は彼流の知性のつかわしめのようなものとしていると思える。
昭和の十四年間 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)