ぶと)” の例文
自分の肩から上を気圏のようにぐっていたぶとの幾十陣団じんだんやに窒息するかと苦しんだことも、夢の谷へ下りては、夢のように消えて、水音は清々すがすがしい。
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
鼾が高いので、竜輩怪しみ何事ぞと問うに、今夜痛くぶとされたと対う。
そんな時にぶとのようなものにされたのかも知れなかった。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)