蔭干かげぼし)” の例文
夏の土用のころ、さやのまだ青いうちに採って蔭干かげぼしにして置く。利尿剤として薬種屋でも取扱い、今でもなお民間で使っているのがそれである。
國漢の老教師は、どう勘違ひしたか、「それは何でも花柳病の藥になるやつでせうがな。蔭干かげぼしにして、煎じてな」
かめれおん日記 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
「へえ。いろいろ珍らしいものがありました。二三百は異ったのを集めて蔭干かげぼしにして取っといたのじゃけど、あちらの学校を止めた時に皆な焼いてきました」
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
翌日はそれをひろげて蔭干かげぼしにし、硝子の大きな瓶に一杯にして置いて、量を計っては患者に渡します。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
のちに蔭干かげぼしにしたのを、菊枕、枕の中へ入れますと、諸病を払うというのです。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蔭干かげぼしの渋柿の様な色になつた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)