おど)” の例文
驚きしも宜なりけり、蒼然として死人に等しき我面色、帽をばいつの間にか失ひ、髮はおどろと亂れて、幾度か道にてつまづき倒れしことなれば、衣は泥まじりの雪によごれ、處々は裂けたれば。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
たくむ者あり又顏色おどろにして恐ろしなる者も心はまことに竹をわりたる如き善人あり或ひは言葉を巧みに人を罪に落とすもあり又おのれ十分の理を持ながら訥辯とつべんの爲に言伏られて無實むじつつみおつるもあり其善惡そのぜんあく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
驚きしもうべなりけり、蒼然として死人に等しき我面色、帽をばいつの間にか失ひ、髪はおどろと乱れて、幾度か道にてつまづき倒れしことなれば、衣は泥まじりの雪によごれ、処々は裂けたれば。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)