莫連女ばくれんおんな)” の例文
莫連女ばくれんおんなに比較して一々満足を覚えるほど、実は文子にひけめを感じ、自信を失つてゐたことに結局左門は気付かなかつた。
ろうたけた貴婦人と見せかけながら、拳銃ピストルに短剣二口ふたふり莫連女ばくれんおんなの正体を完全に暴露した。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
稲舟の田沢錦子は、今日までの記録では、不良少女のようにいわれているけれど、そうした留女のような莫連女ばくれんおんなと同棲したからこそ美妙は、錦子のモダンな性格が一層したわしかったのかも知れない。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)