茅ヶ崎ちがさき)” の例文
それでもこの興行もとどこおりなく勤め終って、かれはこの年の夏を相州そうしゅう茅ヶ崎ちがさきの別荘に過ごした。暑中と寒中に芝居を休むのは、かれが年々の例であった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
前から東京に出たいと云つてゐた小母さんが茅ヶ崎ちがさきから出て来て、さがした家が大変いゝうちだしそれに、万年山は市区改正や何かあつて、面倒ではあるしするので越したのです。
茅ヶ崎ちがさき駅の西の線路脇にチューリップばかり咲揃った畑が見えた。つい先日バラの苗やカンナの球根を注文するために目録を調べたときに所在をたしかめておいた某農園がここだと分かった。
箱根熱海バス紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
悪辣あくらつな株屋のE—なにがしとか、関東牛肉屋のK—某ほどではなくても、いたところのこの世界に顔が利き、夫人が永らく肺患で、茅ヶ崎ちがさきの別荘にぶらぶらしているせいもあろうが、文字通り八方に妾宅しょうたくをおき
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)