腕金うでがね)” の例文
「ちょっと、そこをごらんなさい。ベッドの枕の方の壁ですよ。電燈がとりつけてある腕金うでがねの根もとですよ」
月と手袋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
その鉄扉と壁体とは、外から大きな鉄の腕金うでがねが横に仆れて、堅固なつっぱりになる仕掛だった。その上、下ろされた腕金にはたくましい錠前が懸るようになっていた。
鍵から抜け出した女 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのはりだしをささえるために八、九階あたりからななめ上へ鋼鉄のビーム(大きな腕金うでがね)をつきだして、下からささえているのだった。なかなか名案であった。
一坪館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あすこのところに腕金うでがねが門のような形になって突き出ているのだ。
地獄街道 (新字新仮名) / 海野十三(著)