翰林院かんりんいん)” の例文
フランス翰林院かんりんいんは、一つのイギリス上院であった。旧制に成っている幾多の制度は、その古い精神を新しい社会に飽くまで課そうとしていた。
翰林院かんりんいんを四国院と呼びオペラ・コミック座をフェードー座と呼び続ける伝統本位の普通の俗語では、ジャン・ヴァルジャンがたどりついたその場所は
こうした独断的否定はむしろ往々にしていわゆる斯学しがくの権威と称せられまた自任する翰林院かんりんいん学者に多いのである。
西鶴と科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「いやいや、この印章は、尊大人そんたいじんがまだ翰林院かんりんいんの学士でいらせられた当時ご使用のもの。法帖には見えまするが、大臣現職の今日では、はやお用いではございますまい」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……おれたちはみんな翰林院かんりんいんへはいるよりも養老院で死ぬことを誇りとしたもんだ。おまえなんぞは俗物だ、なっちゃいねえぞ、まあ飲め、少しばかり愉快になってきた。
陽気な客 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
当時の私設翰林院かんりんいんもって目されていた。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)