結燈臺ゆひとうだい)” の例文
晝もしとみおろした部屋の中で、結燈臺ゆひとうだいの火の下に、祕密の繪の具を合せたり、或は弟子たちを、水干やら狩衣やら、さま/″\に着飾らせて、その姿を、一人づゝ丁寧に寫したり
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その煤臭すゝくさあかりで眺めますと、結燈臺ゆひとうだいが倒れたので、床も疊も一面に油だらけになつた所へ、さつきの耳木兎が片方の翼ばかり苦しさうにはためかしながら、轉げまはつてゐるのでございます。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)