竜樹菩薩りゅうじゅぼさつ)” の例文
旧字:龍樹菩薩
わが浄土門他力の御法みのりはいかにといえば、かの竜樹菩薩りゅうじゅぼさつも仰せられたごとく——仏法に無量の門あり、世間の道になんありあり、陸路のあゆみはすなわち苦しく
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女人にょにんに愛楽を生じたためしは、古今の聖者にもまれではない。大幻術の摩登伽女まとうぎゃにょには、阿難尊者あなんそんじゃさえ迷わせられた。竜樹菩薩りゅうじゅぼさつも在俗の時には、王宮の美人をぬすむために、隠形おんぎょうの術を修せられたそうじゃ。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)