窺寄うかがひよ)” の例文
この日貫一は授業はじめの式のみにて早く帰来かへりきにけるが、した座敷にはたれも見えで、火燵こたつの間に宮のしはぶく声して、後は静に、我が帰りしを知らざるよと思ひければ、忍足に窺寄うかがひよりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)