“秋海棠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅうかいどう88.5%
しうかいだう11.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中国の書物には、秋海棠しゅうかいどうを一に八月春と名づけ、秋色中しゅうしょくちゅうの第一であるといい、花は嬌冶柔媚きょうやじゅうびで真に美人がよそおいにむに同じと讃美さんびしている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
白粉草おしろいそうが垣根の傍で花を着けた。手水鉢ちょうずばちかげに生えた秋海棠しゅうかいどうの葉が著るしく大きくなった。梅雨つゆは漸く晴れて、昼は雲の峰の世界となった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
日當ひあたりのわるうへに、とひから雨滴あまだればかりちるので、なつになると秋海棠しうかいだう一杯いつぱいえる。そのさかりなころあをかさなりつて、ほとんどとほみちがなくなるくらゐしげつてる。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
まして屋後おくごの花園には山ならでは見るを得られぬ珍しき草花咲き亂れて、苦吟ののちは、必ずその花園を逍遙するを常としたりと、友は秋海棠しうかいだうの花の咲きおくれたるをみつゝわれに語りぬ。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)