“私心”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ししん60.0%
わたくしごころ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分がほんとうに観察し、実験し、生活して来た自然界の出来事、若しくは現象を、何等なんら私心ししんなく正直に厳粛に描写するのが、藝術の任務である。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
たとえ官兵衛にこころよからぬ者どもも、日ごろの私心ししんや不和などは一切打ち捨てて談合もし結束もしてくれねば困る
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これほど明白にわかり切った事をおとよが勝手かって我儘わがまま私心わたくしごころ一つで飽くまでも親の意に逆らうと思いつめてるからどうしても勘弁ができない。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
おのずから人前をはばかり、人前では殊更に二人がうとうとしく取りなす様になっている。かくまで私心わたくしごころが長じてきてどうして立派な口がきけよう。僕はただ一言いちごん
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)