“祇園藤次”の読み方と例文
読み方割合
ぎおんとうじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
制止せいしする目付役めつけやくをふりもぎって、とつぜん、かれのうしろ姿を追いかけた慓悍ひょうかんなる男があった。——これ祇園藤次ぎおんとうじだった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いうが早いか、やりを持ちなおして、敢然かんぜん試合場しあいじょうのほうへ帰ってきたが、まだれいもすまないうちに血気けっきばしった祇園藤次ぎおんとうじが、颯然さつぜんとおどりかかった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心貫流しんかんりゅう丸目文之進まるめぶんのしんだろう。イヤ、吉岡流よしおかりゅう祇園藤次ぎおんとうじだろう。なアに諸岡一羽もろおかいちうなら慈音じおんとちょうどいい勝負、などと衆人しゅうじん下馬評げばひょうからして、このほう活気かっきが立つ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)