礼拝れいはい)” の例文
旧字:禮拜
勧進かんじんは神や仏のお姿などを背に負うて、諸国の信者に礼拝れいはいをすすめあるいた人のことだから、かつてはこういうものにのせて、旅をしていたことがあるのかもしれない。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
いつのころか、ここはカトリックの修道院しゅうどういんになって、道徳堅固けんごな外国の僧侶そうりょたちが、女人禁制きんせいの、清い、きびしい生活を送り、朝夕、聖母せいぼマリヤに対する礼拝れいはいを怠らない。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
クララは父母や妹たちより少しおくれて、朝の礼拝れいはいサンルフィノ寺院に出かけて行った。在家ざいけの生活の最後の日だと思うと、さすがに名残が惜しまれて、彼女は心を凝らして化粧をした。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
意味は比丘賢解主びくけんげしゅ帰依きえし奉ると言って、その辺の土民は毎晩寝際ねしなにその巌窟の方向に向って三遍ずつ唱えて三遍ずつ礼拝れいはいするです。それを見てもその人がどれだけか高徳であるかはよく分る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
モハメッドの僧侶ひとりが路上ろじやうにてただに太陽たいやう礼拝れいはいをする
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)