磐余いわれ)” の例文
ホムダの王の五世の孫のヲホドの命(繼體天皇)、大和の磐余いわれの玉穗の宮においでになつて、天下をお治めなさいました。
鴨がを聞いたのだっけ。そうだ。訳語田おさだの家を引き出されて、磐余いわれの池に行った。堤の上には、遠捲とおまきに人が一ぱい。あしこの萱原かやはら、そこの矮叢ぼさから、首がつき出て居た。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「百伝ふ」は枕詞で、ももへ至るという意で五十に懸け磐余いわれに懸けた。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
等しく大津の宮に愛着をお持ち遊した右の御方が、愈々いよいよ磐余いわれの池の草の上で、お命召されると言うことを聞いて、一目 見てなごり惜しみがしたくて、こらえられなくなりました。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
御子のシラガノオホヤマトネコの命(清寧天皇)、大和の磐余いわれ甕栗みかくりの宮においでになつて天下をお治めなさいました。この天皇は皇后がおありでなく、御子もございませんでした。
御陵は初めは磐余いわれ掖上わきがみにありましたが後に科長しながの中の陵におうつし申し上げました。