“碧緑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
へきりょく55.6%
あお11.1%
あおみどり11.1%
あをみどり11.1%
みどり11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しばらくすると、このひでりに水はれたが、碧緑へきりょくの葉の深く繁れる中なる、緋葉もみじの滝と云うのに対して、紫玉は蓮池はすいけみぎわ歩行あるいていた。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お雪は、ぞっとするほど碧く澄んだ天地の中に、ぼんやりとしてしまった。皮膚にまで碧緑あおさがみこんでくるように、全く、此処ここの海は、岸に近づいてもあい色だ。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
けれども、羽に碧緑あおみどりつや濃く、赤と黄のを飾って、腹に光のある虫だから、留った土がになって、磨いたように燦然さんぜんとする。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いろ五百機いほはた碧緑あをみどりつて、濡色ぬれいろつや透通すきとほ薄日うすひかげは——うちなにますべき——おほいなる琅玕らうかんはしらうつし、いだくべくめぐるべき翡翠ひすゐとばりかべゑがく。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
明澄な碧緑みどりの空気の中におくと、広い額の下に、ふっくらした眼瞼まぶたに守られた、きれ長な、細い、長い眼が——慈眼そのもののような眼もとが、モルガンが日本で見た
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)