“着衣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きもの53.3%
ちゃくい20.0%
もの13.3%
6.7%
めし6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、吉野は手早く新坊の濡れた着衣きものを脱がせて、砂の上に仰向にせた。そして、それに跨る様にして、徐々そろそろと人工呼吸を遣り出す。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼は、先ず汽罐きかんを開けて自らの着衣ちゃくいと下駄とをその中に投入して燃やし、由蔵の部屋で由蔵の着衣をそのまま失敬して天井裏に忍び込んだのであった。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
黒縮緬くろちりめんの羽織に、利休茶りきゅうちゃのやわらか着衣もの、けばけばしく金のかかった帯や持物を身につけて、ぞろりと、納まり返っているではないか。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
支度したくまでやしゃれて! 着衣したまゝで! それでまたたのかいな! どうしてもおこさにゃなりませぬわい!(ゆすぶりながら)ひいさま! ひいさま!……あゝ、かなしや! はれ
それから枝を通して薄暗い松の大木にもたれていらっしゃる奥さまのまわりをまばゆく輝かさせた残りで、お着衣めしの辺を、狂い廻り
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)