真野まの)” の例文
「廿二日。晴。真野まのより被招行飲まねかれゆきのむ。此日陶後十七回忌。」真野竹亭の子陶後頼寛たうごよりひろは安政四年四月廿三日に歿したから、陽暦の忌日は五月十九日である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
先だっても柳沢の言っていたことに、真野まのがある女にやった手紙ふみを水野がその女から取り上げて人に見せていた。他の男が女にやった手紙を女から取り上げて見るのは面白い。水野は腕がある。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
花におく露をしづけみ白菅しらすげ真野まののはぎ原しをれあひにけり
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)